おまとめローンと任意整理の違い

　おまとめローンは、複数の借入先がある人が借入先を一本化するためにとる方法です。

　借入先が多岐にわたってしまい管理が大変になっている場合は、借入先が１つになるため管理がしやすくなるという点はメリットかもしれません。

　任意整理は、各借入先との間で返済条件を見直す交渉を行うことです。

　具体的には、利息の見直しや分割回数の見直しなどを求めて交渉することになります。

　弁護士などの専門家に依頼して行う手続となります。

　このように、おまとめローンと任意整理は全く別の手続です。

　ただ、任意整理を行う場合、それ以降の返済を弁護士の預かり金口座を通じて行うことが多く、そうなると債務者としては各社への返済額をまとめて弁護士の口座に入金する形になります。

　おまとめローンも上述のとおり返済を１か所にまとめる形になるため、返済方法がシンプルになるという点では共通しているといえるかもしれません。

　おまとめローンは結局のところ新たに借入れを行うというものです。

　元々の借入先より金利が下がることはあるかもしれませんが、当然０になるわけではなく利息を払っていく必要があります。

　この点、任意整理の場合は将来利息を０にできることも多いため、トータルの返済額でいうと任意整理の方が大幅に少なくなります。

　月々の返済額がどの程度下がるかは、置かれた状況によりまちまちかと思います。

　場合によってはおまとめローンでも任意整理でも月々の返済額は下がるかもしれません。

　しかし、上述のとおりおまとめローンは利息の支払いがありますので、月々の返済額が下がるということは、多額の利息を支払う状態が継続してしまうということを意味します。

　完済までの道筋を考えるのであれば、おまとめローンよりも任意整理の方が良いことは明らかです。

　ただし、任意整理を行うと信用情報機関に登録されてしまうことになるため、どうしてもそれを避けたいという場合はおまとめローンも選択肢に入るかと思います。